頭が真っ白で何も考えられない。
太一はそんなぼうっとした頭で、
病院に行きついた。
風邪だとしても家で寝ていれば良くなるはずなのに、
何故来たのかすら分からない。
とにかく自分の行動が不可解というか、制御できないというか、
自分の体ではないみたいなのだ。
「(どうしちゃったんだー? 俺)」
声を出しているはずなのに、空気に吸い込まれて消えていく。
「五十嵐さーん」
待合室で座っていると、太一は呼ばれ、診療室へと入っていった。
「(あれ? 克哉さん?)」
「太一、風邪引いたの?」
「(何で克哉さんが病院にいるの?)」
思っていることが口に出なくて苦しい。
でも、白衣をきている克哉は色っぽく、それだけでドキドキした。
「前、開けて」
「...」
聴診器を太一の胸に当てる。
特に感覚はないのに、克哉にそうやられていると思うと、
自然に冷たいひんやりとしたものが当たっているような気がする。
なんだか厭らしくて、ドキドキする。
「あれ? 凄い心臓がバクバク...うわっ!?」
「克哉さん可愛すぎ!! 我慢できない...、俺...」
「た、太一駄目だよっ...、オレ仕事中だし...」
「嫌じゃないんじゃない。克哉さん変態ww」
デスクに押し倒して、片手で胸板を服の上からなぞり、
もう片方の手で尻を掴み、割れ目をズボンの上からなぞった。
「っ...、」
看護婦も不思議と誰も来ない。
「ぁ...、た、太一...っ」
ワイシャツのボタンを外しに掛かったところでふと思いつく。
「白衣はそのままね☆」
「ぇ...?」
結局白衣だけを羽織るような状態になると、
デスクに手を付けさせられて、太一に尻を向ける格好になる。
「綺麗な足...」
「たいちぃっ...」
恥ずかしさに顔を真っ赤にして、太一を見る。
「コレ挿れて...」
「こ、コレ!?」
「克哉さんなら入るよね?」
有無を言わさずにアヌスに宛がい、まだ全く慣らされていないソコに力強く入れる。
「痛っ...、ぁ...む、無理っ...ぁぁ!!」
ブルブルという振動が克哉の粘膜を押し開いていく。
「なっ...なんでっ...はぅ...」
何とか入りきったものの、中で暴れるその異物に克哉は声を漏らす。
「それでここに座って」
「すわ!? ...むりだよっ」
座ったりしたら更にアヌスを刺激してしまう。
「だって俺、先生に診て貰わなきゃ」
「そ、そんな...」
意地悪く笑う太一に、克哉は泣きそうになる。
「終わったらちゃんと気持ちよーくしてあげるから」
「そういう問題じゃ...」
お願い、と頼み込まれ、克哉はしかたなく了解してしまう。
「んっ...、はぁっ...、ぁぁ...」
機会の振動音が響く。
克哉の意識は朦朧として、最大になったバイブを後ろの口で咥えながら
ゆっくりと椅子に腰をかける。
「っ...ひゃぁッ!!」
一層奥に入り込んだ異物とその動きに、溜まらず克哉は甲高い声をあげる。
「や、だ...ッ、おかしくっ...、も、もうイっちゃぁッ!!」
堪えきれずに白濁とした液を放つ。
「後ろだけでイけちゃうなんて厭らしいなぁ...克哉さん。
可愛いww 俺も気持ちよくしてよ...」
克哉の頬を撫でた時、
唐突に視界に靄がかかった。
「克哉さん?」
「太一、太一!!」
声はどんどん大きくなるのに、視界は濁る一方だ。
「克哉さん、どこいくの...? 克哉さん?」
「太一、起きて!! 何してるの!?」
ハッとして、飛び上がる。
そこはベッドだった。
「あれ...、病院は? 白衣は...??」
「何言ってるの? 夢でも見たの?
それより...、勃ってるんだけど...」
「...」
「太一...」
呆れたように克哉が溜息を漏らす。
「だって...克哉さんがね、
病院で白衣きて医者してて...、
可愛かったから...、裸白衣してもらって...」
「太一!!!」
耳まで真っ赤にして叫ぶ克哉。
「すんごい可愛かったんだよ。
やってほしいなぁ...。お医者さんプレイ。
克哉さんがナースでもいいけど!!」
抱きついて克哉の首筋に顔を埋める。
「あ。克哉さんちょっと興奮してる?」
「バカッ!! そんなことない!!」
「でも少し勃ってるよ」
ベッドの上で密着して、
更にはお医者さんプレイの話まで聞かされて、
興奮しないわけがない。
パジャマ越しに触れ合ったペニスが擦れ合って更にドキドキする。
「克哉さん、ホント可愛すぎ!!」
むぎゅーと強く抱きしめる。
「明日マジ買って来よ!!」
「はっ...?」
「白衣白衣!! だってさっき俺イかせてもらえなかったんだよ!!」
「そ、そんな...夢でイったって」
そう言いかけて、太一の目が丸くなった。
「克哉さん、じゃあ今イかせてくれるの?」
「そ、そんなこと言ってな...ぅわーッ!!」
押し倒されて身動きの取れなくなった克哉は、
今晩も眠れそうにない。
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